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東北電力南山形幹線建設レポート4

仙台は朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。秋も深まってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

最近はなにかと忙しくブログ更新も鉄塔追っかけもできていませんでしたが、久しぶりに南山形幹線の建設現場に行ってきました。

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はじめに訪れた西山形変電所では、南山形幹線の最終鉄塔がすでに完成していました。

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南山形幹線最終鉄塔 下は4月の同じ場所

最終鉄塔の向こうではもう1基の鉄塔が完成していて、さらに奥の鉄塔は今まさに組み立てているところでした。

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南山形幹線の電線授受施設はまだ着工しておらず、資材置き場となっていました。今後は鉄塔が完成次第、工事に移るものと考えられます。

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山形県道7号線沿いのNo.43鉄塔とその前後の鉄塔はすでに完成していて、電線の架線作業がすでに終了していました。

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No.43鉄塔と、No,44鉄塔(奥) 下は4月の写真

ちょうどNo.42鉄塔の真下に巻き上げ機があり、ここから電線を送り出していたようです。

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No.42鉄塔。10月の時点ではNo.41鉄塔が完成している。下は4月の写真

片側にしか電線がないのが、手持無沙汰な感じですね。

そこから山の区間にかけてはすでに電線が張り終わり、ジャンパ線もすでに取り付けられてる鉄塔が多くみられました。もうすでに基幹送電線の風格が漂っています。

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山間を抜ける南山形幹線。下は4月の写真。

そこから起点側に移動し、前川ダム堤体から朝日幹線との分岐方面を撮影しました。昨年の9月と比較すると、鉄塔が完成し電線も張られもう営業していてもおかしくない雰囲気となっています。

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すでに去年の11月時点で完成していたNo.3鉄塔やNo.4鉄塔もジャンパ線の設置を待つのみとなっています。

朝日幹線との分岐部分は、南山形幹線との接続が完了していました。500 kV級送電線の分岐ということで、とても迫力のある外観となっています。

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現在分岐部の朝日幹線No.267鉄塔直下では東北縦貫道の建設が行われています。開通した暁には、車窓のすぐ脇で500 kV送電線の分岐を見ることができるでしょう。

いよいよ電線が張られ、現役の送電線らしさが出てきた南山形幹線。

今しか見ることのできない光景を、これからも記録していきたいと思います。

 

東北電力南山形幹線建設レポート3

 

前回の投稿から時間が空いてしまいましたが、皆様はいかがお過ごしでしたか。

今回は建設中である南山形幹線の昨年11月時点と今年4月の現況との比較を報告したいと思います。

起点となる西山形変電所では、11月時点で存在していた建設機械が無くなりました。現在は送電鉄塔の建設を進めていて、変電所の工事は一時中断している模様です。

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西山形変電所からほど近い山形県道17号線の近くでは、11月の時点で建設中であったNo.47鉄塔が完成していました。基礎だけの状態を知っていたので、完成した姿を見たときにしばらく会っていなかった親戚の子が大きくなっていたのを目の当たりにした気分になりました。

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その鉄塔から朝日幹線方面にかけてはすでに鉄塔が完成し、電線が張られるのを待っているような状況でした。一時期活発に活動していた資材集積地も立ち入りが禁止され、延線工事の時まで一休みといった模様でした。

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そこからしばらく移動して、朝日幹線との分岐点の様子を紹介します。

朝日幹線No.267鉄塔では、現在隣に分岐鉄塔が建設されています。この様子からNo.267鉄塔は建て替えとなる可能性が高いと考えています。4月10日時点では下段の腕金が完成していました。左に見えるのが南山形幹線No.1鉄塔です。鉄塔の付近は東北縦貫道の工事のため、立ち入ることができませんでした。

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分岐点からわずかに離れた、前川ダム堤体から見たNo.3, No.2鉄塔です。どちらも完成し、亜鉛メッキの輝きがまぶしいです。その位置から振り返ると、No.6鉄塔が建設中でした。近日中に完成した姿を見せてくれるものと思います。

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一年前から追跡している南山形幹線ですが、いよいよ完成した鉄塔が増えてきていました。いつ碍子の取り付けが始まるか、期待で胸がいっぱいです。

東北電力南山形幹線建設レポート2

間があいてしまいましたが、南山形幹線の建設工事のレポート第2弾をお送りします。

前回訪問したのが7月26日だったので、各所で大きな変化が起きていました。まずは目的地となる西山形変電所から見ていくことにします。

7月時点では変電所の西側で重機が動いていて、林のほうへ向かう道を建設中でした。

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9月26日現在、道の建設は完了したようです。また一段下の平場には正方形の区画ができていて、おそらく南山形幹線最終鉄塔がここに建つことでしょう。

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西山形変電所から南に少し行ったところにある山形県道17号線沿いでは、いくつもの鉄塔が建設されている真っ最中であり、着手の早かったNo.44鉄塔は既に完成していました。直前に見たのが7月26日でしたが、あっという間に完成したようです。

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2015/06/14

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完成したNo.44鉄塔から県道を県民の森方向へ移動した場所では、県道脇でNo.45鉄塔の建設がされていました。こちらは7月26日時点で基礎の工事がなされているのを記録していますが、足元が完成してからは速いようです。ちょうど腕金が接続される部分を水平に繋ぐ材を取り付けているところでした。

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2015/09/26

4辺を結ぶ山形鋼がまとめてクレーンで吊り上げられていきます。

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上部で待機していた作業員の方たちが、手際よくボルトを締めて固定を完了させていました。

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場所は変わって、起点の朝日幹線No.267鉄塔がある上山市です。ここでは南山形幹線No.1鉄塔が建設されている様子を確認することができました。後ろに見えているのは朝日幹線No.278鉄塔です。

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奥にはNo.267鉄塔が見えましたが、分岐に伴う工事や建て替えの準備などがなされいえる様子は遠方からでは確認できませんでした。いずれ大きな動きがあると予想されます。

No.1鉄塔の北側にある前川ダム堤体上からは、建設中のNo.1~3の鉄塔を一目で見渡すことができます。

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2015/07/26

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2015/09/26

面白いのは丘の上にあり下からは近づけないNo.2鉄塔の現場を、望遠レンズで捉えられるということです。9月26日時点は鉄塔の姿は確認できませんでしたが、見えてくるのも時間の問題でしょう。

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2015/07/26

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2015/09/26

No.3鉄塔の現場も部材が大量におかれていて、まもなく組み立てが始まりそうでした。

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2015/07/26

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2015/09/26

6月から追跡を始めた南山形幹線の工事ですが、鉄塔の姿がないところから3カ月半で完成した鉄塔も出てき始めたくらいの進捗スピードです。

これからも大きな見逃しが無いように定期的に見に行こうと考えています。

最後になりますが、南山形幹線が無事完成することを祈って締めの言葉といたします。

東北電力南山形幹線建設レポート1

今回は建設中の南山形幹線についての記事です。

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南山形幹線は山形県上山市を通過する朝日幹線No.267鉄塔から分岐し、山形市西部の西山形変電所を結ぶ500kV対応送電線です。

この送電線の建設理由は、東日本大震災にさかのぼります。津波で太平洋側の発電施設がやられてしまった東北電力では、新潟からの送電が一縷の希望となりました。しかし新潟からの電力を通せる275kV送電線は、山形中央部をスルーして一度宮城側の西仙台変電所に抜け、そこから北上し宮城変電所を経由して新庄変電所まで行かないと山形県中央部まで繋がりません。震災当日、山形県の送電設備の損傷は軽微でしたが、宮城県の宮城変電所の被害が大きく山形県側でも大規模停電が発生しました。主要な275kV送電線と変電所の配置を図に示します。オレンジ破線が南山形幹線です。

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この教訓を活かして、宮城県を経由せずに山形中央部に電力を供給する使命を帯びて建設されるのが南山形幹線です。これによって日本海側の275kV送電線が繋がり、秋田方面との融通もしやすくなります。

比較的仙台から近いということもあって、建設の様子を継続して見て行きたいと思います。

6月14日の西山形変電所の様子です。目立った工事は行われていませんでした。北側の部分に500kV対応山形幹線が接続されているので、南山形幹線もこちら側のスペースに接続されると考えられます。

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変電所の南側を走る山形県道17号線では、No.44鉄塔の建設が始まっていました。

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その一つ起点よりのNo.43鉄塔建設現場には取付道路が新しく敷設されていたのが印象的でした。またNo.42鉄塔へ資材を運搬する索道が設置され、有力な輸送手段が限られる送電鉄塔建設ならではの設備を見ることができました。

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場所はとんで南山形幹線の起点部分を見ていきます。左に見えるのが南山形幹線が分岐する朝日幹線N0.267鉄塔です。かなり手前から立ち入りが制限されています。遠目に見たところ、資材の搬入をしている段階のようです。どのように分岐していくのか楽しみですね。

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このすぐ近くでは、東北縦貫自動車道の建設も進んでいます。完成すれば山形県の南北の移動が大変楽になるこの高速道路、こちらの建設状況も気になるところです。

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