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黒部アルペンルート・関電トロリーバス乗車記録

時系列が前後しますが、9月23日に黒部ダムへ行ってきました。
目当ては今シーズンで営業を終えた、関西電力のトロリーバスです。

 訪問の動機として、幼い時に乗った記憶が残っておらず、もう一度記録したいという思いがありました。それに加え、後輩からトロリ線の分岐部(フロック)がどんな構造になっているのかと質問された時に、確信を持って答えられなかったことが決め手になったと言えるでしょう。理屈としては頭に入っていても、実物を見て構造を理解しないことには気がすまない性分なのは、幾つになっても変わりませんね。

朝6時の扇沢駅

 当日は混まないようにと三連休の中日を狙ったのですが、朝6時にもかかわらず切符売り場には200m近い列があり、朝一番のバスには乗れませんでした。前日は天候が悪く、乗車を見送った人が多かったようです。幸い、第二便のバスに乗ることができました。

トロリーポールの先端には、トロリ線と接触し集電するスライダーがある。

 さすがに席へは座れず立ったままの道中となりましたが、モータ駆動独特の滑らかな加速を感じたり、分岐部で5km/hまで減速する様子を不思議に思ったりしながら黒部ダムに到着しました。

黒部第四ダム。観光放流に陽が当たらなかったのは残念。

 この日は記念撮影のカメラマンが「こんなに天気のいい日は一年に何度もない」と言うくらいの快晴でした。惜しむらくは、朝早かったのでダム堤体に光が当たらなかったくらいでしょうか。本当に気持ちのいい晴れで、ところどころ色づいた山肌が非常に美しく感銘を受けました。

 さて、多くの人がケーブルカーを利用して室堂方面へ向かう中、私は踵を返してもと来た駅へ戻ります。これからが本番であるトロリーバス設備観察の始まりです。さすがに扇沢へ向かう人の数は少なく、行きはバス6台で満員でしたが帰りは2台で全員座れるくらいの人数でした。

バスなのに電流計があるのは新鮮。

 首尾よく前から2列目の席を確保したので、ところどころ動画撮影をはさみながら、トロリ線の構造をずっと観察していました。き電吊架線が2組使われており、贅沢な設備だと思います。9月の初めに訪れた銚子電鉄の設備が脳裏をよぎり、すこし感傷的な気分になってしまいました。

行き違いの様子。き電吊架線が4条も並ぶとは贅沢だ!

 トンネル内部の交換設備では、いよいよ分岐部の観察です。幸い前車がいたので、そのトロリーポールの動きをじっくり記録しました。しかし、肝心のフロックの構造はよく分からず、悔しい思いをしたのを憶えています。

ポールの動きは良く見えたが、分岐部(フロック)の構造はよくわからない…。

 それでも諦めずに、窓へ顔を押し付けるようにしてシャッターチャンスを伺ったところ、扇沢のホームに到着する直前にフロックを撮影することができました。

扇沢駅のフロック。トロリーバスはこの分岐を必ず左へ向かう。

 扇沢駅はループ状になっているので、必ず進行方向左側へ分岐します。フロック部をよく観察すると、左側へは金属の板が連続していて、スライダーを案内しようとしているのがわかりますね。一方、逆方向から向かうときには、スライダーが金属板を乗り越える構造になっています。通過時に5km/hの速度制限がかかるのも納得です。

アップでご覧あれ。左へは金属板が連続しているのが確認できるだろうか。

 フロックの構造を撮影できた私は、満足して降車しました。見送るバスの車体には、今シーズンでトロリーバスの運行を終了する旨が書かれており、一抹の寂しさを醸し出します。しかし、歴史が刻まれる瞬間に立ち会っているのだなという思いの方が、私の胸をより熱くさせました。

まともにトロリーバスの車両を撮った写真がこれくらいしかない。

 来シーズンからは蓄電池を搭載した電気バスでの運行になりますが、いったいどんな設備を見ることができるのかと、今から期待を膨らませている私です。

新年のご挨拶

謹賀新年
旧年中は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いいたします。


昨年は公開できた記事が非常に少なかったので、今年は去年より多くの記事を公開することを目標にしたいと思います。

今年は環境が大きく変わる年となりますが、変わらず趣味を大切に過ごしていきたいと思います。

皆様にとって今年が良い年になりますよう、お祈り申し上げます。

2018年元旦 こぼし