東京電力新茂木変電所

皆さんこんにちは。

今回は東京電力の新茂木変電所を紹介します。

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新茂木変電所は、SLで有名な真岡鐵道の終点である栃木県茂木市にある変電所です。一部の人には「ツインリンクもてぎ」の近くと言った方がよりイメージがしやすいと思います。

この変電所には、各方面から重要な幹線が集まっています。

この変電所のメインは500 kV東京電力福島幹線です。福島県浜通の電源地帯と首都圏を結ぶ大動脈の送電線です。福島幹線は変電所の北側から入り、南側から出て行きます。この新茂木変電所が、「福島中幹線」と「福島里幹線」の境目となっています。

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福島幹線は比較的初期の500 kV送電線で、鉄塔が等辺山形鋼でできています。そのためシルエットも今風の鉄塔よりもずんぐりしていて、愛嬌を感じさせます。その一方、引き留め鉄塔は十字の鋼材が使われているため、より力強い印象を受けます。そんなところが魅力的だと感じます。

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変電所の西側では、500 kV東京電力新茂木線が接続しています。こちらは東京電力新栃木変電所までを結ぶ短い500 kV送電線です。比較的新しいデザインの鉄塔なので、スリムな容貌をしています。

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そして北東では、日本原電東海第二発電所からの電気を送る275 kV東京電力那珂線が接続しています。

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この送電線は、電線の通過する幅を小さくするために、電線の間隔を詰めて配置しています。そのため鉄塔はすべて耐張型と懸垂型の合作のような形をしており、独特のシルエットを持っています。正面に近い方向から見ると、ボリュームがあって堂々としている印象を受けます。

変電所内を通過しつつも接続されていないのが、500 kV福島東幹線です。航空写真を見ると最も北東側から敷地内に引き込まれていますが、突如反転して東から出ていくルートを取っています。

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今後の接続が計画されているのかもしれません。現在福島東幹線の遮断器等が置かれるであろうスペースは、使用済み変圧器の集積場となっています。今後の動向が気になるところです。

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東北電力南山形幹線建設レポート4

仙台は朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。秋も深まってきましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

最近はなにかと忙しくブログ更新も鉄塔追っかけもできていませんでしたが、久しぶりに南山形幹線の建設現場に行ってきました。

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はじめに訪れた西山形変電所では、南山形幹線の最終鉄塔がすでに完成していました。

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南山形幹線最終鉄塔 下は4月の同じ場所

最終鉄塔の向こうではもう1基の鉄塔が完成していて、さらに奥の鉄塔は今まさに組み立てているところでした。

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南山形幹線の電線授受施設はまだ着工しておらず、資材置き場となっていました。今後は鉄塔が完成次第、工事に移るものと考えられます。

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山形県道7号線沿いのNo.43鉄塔とその前後の鉄塔はすでに完成していて、電線の架線作業がすでに終了していました。

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No.43鉄塔と、No,44鉄塔(奥) 下は4月の写真

ちょうどNo.42鉄塔の真下に巻き上げ機があり、ここから電線を送り出していたようです。

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No.42鉄塔。10月の時点ではNo.41鉄塔が完成している。下は4月の写真

片側にしか電線がないのが、手持無沙汰な感じですね。

そこから山の区間にかけてはすでに電線が張り終わり、ジャンパ線もすでに取り付けられてる鉄塔が多くみられました。もうすでに基幹送電線の風格が漂っています。

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山間を抜ける南山形幹線。下は4月の写真。

そこから起点側に移動し、前川ダム堤体から朝日幹線との分岐方面を撮影しました。昨年の9月と比較すると、鉄塔が完成し電線も張られもう営業していてもおかしくない雰囲気となっています。

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すでに去年の11月時点で完成していたNo.3鉄塔やNo.4鉄塔もジャンパ線の設置を待つのみとなっています。

朝日幹線との分岐部分は、南山形幹線との接続が完了していました。500 kV級送電線の分岐ということで、とても迫力のある外観となっています。

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現在分岐部の朝日幹線No.267鉄塔直下では東北縦貫道の建設が行われています。開通した暁には、車窓のすぐ脇で500 kV送電線の分岐を見ることができるでしょう。

いよいよ電線が張られ、現役の送電線らしさが出てきた南山形幹線。

今しか見ることのできない光景を、これからも記録していきたいと思います。