養老渓谷・鋸山訪問

 

お久しぶりです。

もう11月も終りとなりますが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

私は三連休の初日に房総半島へ行ってきました。

最大の目的は洲崎灯台だったのですが、欲張って養老渓谷と鋸山も訪ねました。

朝9時近くになって紅葉目当ての養老渓谷につきましたが、三連休で親子向けのイベントが開催されており、クルマを止めることができません。仕方なくその先の観光センターに向かったところ、ちょうど紅葉谷という場所があったのでそこを目指してシビックを走らせました。

一部の樹だけが色づいていたものの、朝日に照らされた紅葉を撮ることができました。

朝早くに行くと混雑は避けられますが、光線状態として厳しい場合がありますね。11月初旬にも早朝の鳴子峡へ言ったのですが、カメラには厳しい条件でした。

その後は千葉県道81号線を走って最短で鴨川に抜けました。

房総半島はちょっとでも海岸線から離れると、山道になって運転が難しい道ばかりになる印象です。かなり幅が狭く、離合困難な道が何キロも続いていました。

国道128号線をしばらく走って道の駅和田浦で小休止をしたところ、すぐ隣の内房線和田浦駅に電鉄用変電所がありました。鉄塔が白く塗られていて、房総の青空によく映えています。ちゃんと電力要素は忘れてませんよ。

その後は国道410号線へ進路を取り、野島崎を回って相浜海水浴場にほど近い相浜亭でお昼をとりました。

さて、ウツボといえば「海のギャング」と恐れられる獰猛な生物ですが、メニュー曰く「今が旬!」らしくウツボ丼としてオススメされていました。大きな天ぷらとなって目の前に出てきたその身は淡白な味でしたが、皮との間にかなりの脂が乗っていてボリュームたっぷりでした。お吸い物もウツボのつみれ汁で、こちらもプリプリの歯ごたえと大柄なサイズの団子で、大満足の食事となりました。

お腹を満たした後は、本日の到達目標である洲崎灯台に向かいました

9月の初めに行った犬吠埼灯台と比較すると、ずっと小さく敷地も狭いものでした。あまつさえ端には家庭菜園(!)があり、引きの構図を取ることが困難で、ファインダーへ収めるのに苦労しました。

ひと段落して東京湾を行き交う巨大なタンカーやLNG船を眺めつつ眼下の洲崎漁港に目を向けたところ、沖合に使われていなさそうなコンクリート構造物をみつけてしまいました。

いわくありげだなと思っていたのですが、帰ってから太平洋戦争時の兵器である「震洋」の基地ではないかと知人から指摘がありました。

灯台をあとにした私は北上を続け、鋸山へは南側から有料道路を使って登りました。

鋸山登山道には強烈な上り勾配とコンクリートを吹き付けただけのトンネルがあって、なかなか刺激的な道でした。頂上付近では太平洋を一望できるスペースもあり、ところどころに植えられた南国風味のソテツも相まって異国のような雰囲気がありました。

クルマを降りてロープウェイ乗り場の方へ向かい、山頂から東京湾側を望みました。ちょうど久里浜と金谷浜を結ぶ東京湾フェリーが到着するところで、防波堤の中に入ってから転回し着眼するまでをずっとカメラで追っていると、仙台港の太平洋フェリーを思い出します。

その後はロープウェイが昇り降りする光景を撮影したりと、乗り物ばかり撮っていました。

有名な地獄のぞきですが、1時間ほど並びそうだったので諦めて大仏のところまで下りました。ところで、鋸山はとても脆い凝灰岩でできています。歩きながら崖に手をつくと、砂となって手についてくるほどの削られやすさです。なので、せっかく崖に彫った大仏像も長年の風雨によって形が崩壊し、近年大規模に手を加えた結果が今の姿なのだと解説にありました。

その後は東京湾アクアラインを通って帰路につきましたが、木更津料金所を通過する前から渋滞しており、登山で酷使した脚をさらにクラッチ操作で消耗しないように、のんびり一定の速度で走りました。

ゆっくり走ったおかげで、君津にある新日鐵住金の高炉群を見る余裕があったのは怪我の功名と言えるかもしれません。

海ほたるの時点で西の空は残照があるだけとなり、川崎で再び地上に出たときには、もう闇の中でした。最近は本当に日が暮れるが早いですね。

東京で友人と別れたあとは、アクアラインとは比べ物にならないくらいスムーズな常磐道で帰路につきました。

すべてが初めて訪ねた場所だったので、自らの知見が大きく広がったような気がする房総半島の小旅行でした。